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”食を楽しみましょう”

はやいもので、令和7年度もはじめの1ヶ月が過ぎようとしています。

以上児さんはこれからの一年に見通しを持ち始め、こんなことがやってみたい、あんなことがやってみたいと、期待を膨らませているようです。大人の都合でこども達の思いと期待を潰してしまわないように、できる限りの計画を練っていこうと考えております。

こども達のかわいい写真のあとに、令和7年度最初の園長の保育・教育論もだらだらと書いております。相変わらず拙文でまとまっておりませんが、ご興味のある方はぜひお目通しください(^^♪ 段落はじめの1字下げができないのは、おそらくホームページの仕様です。ご容赦ください…。

今週もありがとうございました!来週もよろしくお願いいたします!

園長

 

 

 

 

 

 

 

今月は、「食育」についての考えを一部、お話したいと思います。

みなさんは、乳幼児期の食育において、大切なことはなんだと思いますか?「好き嫌いなく食べられるようになること」、「栄養について考えられるようになること」、「お箸が上手に持てるようになること」、「お行儀よく食べられるようになること」など、様々な考えや思いがあるかと思われます。

私は、乳幼児期の食育で大切なのは、「食の世界を豊かに広げ、生涯にわたって食を楽しむ素地を養うこと」だと考えています。ちなみに、私が勝手に言っているわけではなく、保育の目的や目標等が定められている保育所保育指針においても、食育は「食に関わる体験を積み重ね、食べることを楽しみ、食事を楽しみ合う子どもに成長していく事を期待するものである」と示されています。

 

この食育の中心となる活動は、日々の食事であり、保育園においては、給食とおやつの時間です。この食事が、お作法を守りながら、眼前に据えられた栄養を補給する時間となってしまっては、他にどんなに優れた実践をしようと意味がありません。

食の世界を豊かに広げていく道中にいるこども達に、食事中のマナーや好き嫌いなく食べる等の概念を無理に取り入れてしまうと、食事の時間が苦痛になってしまいます。

大人がそれを”食育”だと思ってしまっている場合、食育の目的と、実際にやっている”食育”がどんどん乖離していってしまいます。そのような状況に陥りそうになった場合は、今一度、食育の目的を思い出してみてください。食事中のマナー等は確かに大切ですし、さまざまな制約等もあるのかもしれませんが、そこが重視され過ぎるあまりに、こどもの食の楽しさが失われないように注意しなければなりません。

 

今回は楽しさに影響を与えるほんの一要素ではありますが、「食事中の会話」について少し触れていきます。

保育や教育等の現場では、残念ながら「黙食」が大切にされてしまっていることがあります。コロナ禍を期に「黙食」を取り入れ、それが継続しているという園や学校もあるかもしれません。

たしかに、黙って食べることで短い時間で食べられるようになるかもしれませんし、感染のリスクが低下するというメリットもあるかと思われます。大人側も、さまざまな面で管理がしやすいです。ただ、食事の時間が「食育の中心」であると考えた時に、当園でこれを取り入れることはできません。

 

日本において「食事」は、古くから社交の機会や、家族団らんの時間として、大切にされてきました。海外では、「食事のメインは、食べることではなく、おしゃべりだ」という文化圏もあるようです。

ご家庭では、お子さまと一緒に食事をとり、会話をされていますか?さまざまなご家庭の事情もあり、難しいところもあるかもしれませんが、されているご家庭は、ぜひこれからも続けていただきたいです。こども達が食を“楽しい”ものとして捉え、食に対して主体的に、前向きに関わってくれるように、園とご家庭で協力をしていけるよう、食育リーダーとともに情報発信を続けていきたいと考えております。

 

最後に、当園では、今年度より以上児の主食をご飯かパンの選択制にしました。導入時に以上児さんのご家庭にお配りした資料を、貼り付けておきます。ご覧になっていない方でご興味のある方は、こちらもご覧いただけますと幸いです。最後まで長々とお読みいただき、ありがとうございました(^^♪

過去の保育・教育論をご覧になりたい方は、アーカイブから各月を選択いただき、月末の記事でタイトルに””がついているものを探してみてください。(2月と3月はお休みしています。)今後、記事も増えてくるので探しやすいように整理を検討します…。